バトルスファンが贈るドロスグロップ情報と評判

ポストロック、ポスト・ハードコア、プログレッシヴ・ロック、マスロックと言った、複数ジャンルの音楽テイストを融合した実験的なサウンドを追求するアメリカ・ニューヨーク出身のバンド「バトルス」は、日本の音楽ファンにも評価の高いグループとなっています。

 

まさに、現在のに本国内における先進的なサウンドを牽引していると言っても過言では無い、斬新かつ画期的な作品づくりが特長的です。個性的でおしゃれな作風は、アーティスティックな雰囲気を空間内に醸し出します。カフェやアパレル、ナイトイベントなどのBGMとしても最適です。

 

そんなバトルスから2012年にリリースされたリミックスアルバムは、彼らの複数に渡る作品群内でも代表的な展開となっています。セカンドアルバム「グロス・ドロップ」のアレンジングプロジェクト、その名も「ドロスグロップ」です。ゲストボーカルにはゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアーヨ、そして「ブロンド・レッドヘッド」のカズ・マキノ、「ボアダムス」の山塚アイと言った豪華なメンバーが参加しており、原盤にはない新たな魅力が加わる形となっています。

 

制作の経緯としては、同年2012年に行った、世界各地のインディペンデントなレコード店を盛り上げるべく企画したイベント「レコードストア・デイ」への取り組みが挙げられます。ハドソン・モホーク、ギャング・ギャング・ダンス、ヤマンタカ・アイなどのメンバー、さらには新進気鋭のクリエイターとして注目を集める、フィールド、コード9、ギ・ボラットをリミキサー陣に加えた、こだわりの展開となっています。

 

緻密さが特長的なサウンドづくりプラスし、「自由度」と言う新たなカテゴリが加わったような、より楽しむことを意識した面が個性を醸し出す一枚となっています。

 

渋谷・新宿・名古屋・大阪・札幌の各主要都市におけるCDチャートでは、軒並み上位にランクインした実績を持つ、原盤「グロス・ドロップ」。既に音楽ファンには高い知名度を誇っていた作品のリミックス仕様となるため、「ドロス…」に関しても、大きな話題を呼びました。単品で手にしても良し、また、両作とも購入し、聴き比べてみると言った楽しみ方にも重宝できます。

 

ヒリヒリ感が特長的との評価を受けたタイヨンダイ脱退前の前作「ミラード」と比べ、ブライトさがとにかく目立つ仕上がりとなっているため、コアなファンならずとも聴きやすくなっています。ハードな洋ロックに抵抗のある方でも、是非一度耳にして頂きたいアルバムです。