バトルスファンが贈るドロスグロップ情報と評判

登場して以来人気を博し続けているバトルス。その発端は2002年になります。数々の有名アーティストを輩出している名門とも言えるニューヨークで編成され、現在に至るまで数々の名曲を世に送り出してきました。常に進化を続けるバトルスのニューアルバム、ドロスグロップはこれまで行ってきた音楽活動の集大成とも言うべき作品に仕上がっています。持ち前のユニークさが存分に発揮されるライブは彼らの音楽活動の中度中心的な役割を担っていますが、これを全世界で展開。勿論日本でもお披露目する機会も多く、ファンは増えいく一方です。そんなバトルスを一言で表すのなら、「フリーダム」という言葉が一番似つかわしいです。既存の価値観にとらわれていると、そちらに意識が集中されてしまうため斬新で奇抜、そして魅力的な音楽は生まれません。これまでの音楽の歴史を一蹴するような音楽を展開してくれるのが、現在世界中で話題になっているバトルスミュージックなのです。

 

これまでの活動と製作秘話

アルバム「ミラード」はバトルスの名前を世界中に轟かせることになった伝説の一枚です。中でも収録されている「Atlas」はシングルも発売される程人気で評判高いのナンバーです。彼らの音楽は英国音楽誌からも大絶賛を受けることになりましたが、これがバトルスの名を更に広めるために一役買ったと言えるでしょう。アバンギャルドな作風の音楽、天才的な感性を持つメンバー達それぞれの感覚が主張し合う音楽は全世界の音楽ファンを魅了しているのです。ミラードを完成させてからも彼らの活動は続きます。次に完成させた「グロス・ドロップ」では、バトルスの新たな方向性が垣間見えるような仕上がりになりました。やがてこのアルバムも世界中から絶賛を受けることになり、ますます彼らのファンが増えることになりました。

 

しかし、順風満帆に思えたバトルスの音楽活動にも陰りが訪れることになります。それぞれのメンバーが各々強烈な感性を持っているため、天才の集団とも言えるのですが、その中でも中核的な役割を担っていたタイヨンダイ・ブラクストンがバトルス脱退を宣言したのです。このニュースは瞬く間に世界中へと知れ渡ることになり、彼がいなくなってしまったら次のバトルスミュージックは完成されることは無いだろうと噂をされるようにもなりました。勿論多くのファンも動揺することになり、バトルスが存続するかどうかさえ怪しく思っている方も多かったようです。

 

そんなハプニングの最中で作られたニューアルバム「ドロスグロップ」を恐る恐る聞いてみるファンも多かったことでしょう。しかしその懸念は当アルバムの中身を聞けば一気に払拭されることになります。前アルバムのグロスドロップに収録されていたナンバーを一部引き継ぐ形にはなっていますが、その全てに独自のアレンジが加えられているため、それが逆に、音楽に斬新さと奇抜さを与えて上手にまとまっているのです。新たに聞くことになる人も、これまでのファンも、両者が楽しめる一枚になっています。

 

方向性を決めた1枚

バトルスの音楽はアバンギャルドで革新的な物が多く、それが認められて現在に至ります。大抵の音楽はいずれかのカテゴリーに分類されることになりますが、彼らが奏でる音楽はそのどれにも当てはまらない、全く新しい音楽なのです。天才1人で作曲をすることになると、どうしても何かの音楽に影響を受けてしまいがちです。例えばジャズに影響を受けた音楽が誕生したり、ロックの流れを汲んだ音楽になってしまったり。勿論それが悪いというわけではありませんが、それだけでは物足りないと考えるのがバトルスです。天才達がそれぞれの思いや個性を前面に推し出し、メンバーとの議論の中で曲が作られているため、全く新しい音楽に仕上がってしまうのです。

 

タイヨンダイ・ブラクストンがバトルスを脱退するまでは、この方向性は全面に出されているものではありませんでした。単純に世界を驚かせるような楽しいナンバーが目指されていたため、当然と言えば当然です。しかし主要メンバーが脱退することで、バトルスの存在意義が試されることになりました。なぜ音楽活動をするのか、どのような音楽を伝えたいのかをメンバー達が考えさせられることになったのです。そこで確立されたのが革新的な音楽を作るという方向性です。バンド内で共通の目的を再確認したことにより、新生バトルスが誕生したのです。そうしてできた当アルバム「ドロスグロップ」は、これまで通り、音を楽しむというバンドの大前提は勿論のこと、革新というキーワードをも網羅した、これまでのバトルスミュージックには無い、ニューバトルスミュージックが展開されているのです。

 

彼らはどこに向かうのか

常に新しさを貪欲に求めるエクスペリメンタルバンド、バトルスはこれからどうなってしまうのか、当分目が離せそうにありません。既存の音楽から全く影響を受けていないような革新的な音楽で、これまでは成功を納めてきました。その集大成であるドロスグロップも世界中で大評判になっていますが、この大旋風はいつまで続くことになるのでしょうか。

 

企業が長く続くには理念が必要であると言われていますが、これは、自らの行動に理由を持つことが目的とされています。それと同じことを自然な流れの内にやってのけた天才達は、これからも長く人々に愛されていくということはもはや必然であると言えるでしょう。既に音楽界を震撼させるような、驚異と言っても過言ではない程の存在になっていますが、これから先もバトルス特有の斬新さや磨かれた感性で我々を驚かせてくれることに間違いありません。

 

ドロスグロップが誕生するきっかけにもなったタイヨンダイ脱退事件は、一見するとバトルスにとって不幸なことであるかのように見えますが、それをプラスにしてしまった彼らのポテンシャルは計り知れません。ニューバトルスミュージックはこれから先も音楽界を賑やかにしていくことでしょう。これからもバトルスの活躍と躍進そして、音楽界に新たな旋風をどんどん巻き起こしてくれることに期待したい。ドロスグロップはニューバトルスの躍進の第一歩目なのです。